赤外線で見たオリオン星雲 3つの宇宙望遠鏡のデータから作られた最新画像 | アストロピクス

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赤外線で見たオリオン星雲 3つの宇宙望遠鏡のデータから作られた最新画像

この画像に映っているのは、赤外線でとらえられたオリオン星雲です。3台の宇宙望遠鏡の過去のデータをもとに新たに作成され、2022年11月22日にNASA(アメリカ航空宇宙局)から公開されました。

画像に映っているのはオリオン星雲に存在する塵で、星は映っていません。画像には見えていない大質量星の放射や星風、超新星爆発などによって形成された巨大な2つの空洞が映し出されています。

青はNASAのスピッツァー宇宙望遠鏡と赤外線天文衛星WISEのデータで、大質量星によって加熱された温かい塵を示しています。

緑と赤はESA(ヨーロッパ宇宙機関)のハーシェル宇宙望遠鏡がとらえた赤外線です。空洞の縁の部分にみられる緑の領域はわずかに低温の塵を、また赤はマイナス260℃ほどの低温の塵を示しています。低温の塵は主に、星が生まれる領域から離れた、塵の雲の周縁部に現れます。

2つの空洞の間にあるオレンジ色のフィラメントでは星々が生まれつつあります。新たに形成される巨大な星によって、いずれ星雲の形が変わっていくことになるかもしれません。

参考記事:赤外線天文衛星WISEがとらえたオリオン星雲

Image Credit: ESA/NASA/JPL-Caltech

(参照)JPL