
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測により、これまで知られていなかった天王星の新たな衛星(仮符号は「S/2025 U1」)が発見されました。画像はウェッブ望遠鏡がNIRCam(近赤外線カメラ)でとらえたもので、天王星とリング、そして13個の既知の衛星とともにS/2025 U1が映っています。観測は2025年2月2日に、約6時間にわたり行われました。
天王星の衛星はこれまで28個が知られていました。今回、天王星の29個目の衛星が発見されたことになります。
新衛星をとらえたタイムラプス動画
こちらはウェッブ望遠鏡の画像をもとにしたタイムラプス動画です。ほかの衛星とともにS/2025 U1が周回しているのが映っています。Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, M. El Moutamid (SwRI), M. Hedman (University of Idaho). Animation: J. DePasquale (STScI).
新たに発見された衛星の軌道は、天王星のメインリングのすぐ外側のオフィーリアとビアンカの軌道の間にあります。天王星の中心から約5万6000kmのところを周回しており、天王星のほかの小衛星と同様の反射率(アルベド)だと仮定すると直径約10kmと推定されています。ほぼ円形の軌道を描いていることから、現在の位置付近で形成された可能性が示唆されるとのことです。
天王星の衛星では、ミランダ、アリエル、ウンブリエル、チタニア、オベロンが5大衛星として知られています。新たに発見されたS/2025 U1は、それら5大衛星の内側を周回する衛星群の14番目の衛星となります。
(参考)
天王星と海王星の衛星を新たに発見
天王星の詳細最新画像 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測
Image Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, M. El Moutamid (SwRI), M. Hedman (University of Idaho)
(参照)NASA