土星探査機カッシーニがとらえた、土星のリングと衛星です。2012年9月18日に撮影されました。
左下にみられる細いリングは土星のFリングで、それ以外はAリングが映っています。画像中央付近で左上から右下にかけて、Aリングに隙間があります。この隙間は「エンケの間隙」と呼ばれています。
Fリングの内側に、衛星プロメテウス(平均半径43.1km)が映っています。プロメテウスは、Fリングの外側を公転する衛星パンドラ(画像には映っていません)とともに、重力の作用によってFリングの形を保つはたらきをしています。このような衛星は、羊の群れを見守る羊飼いに見立てて「羊飼い衛星」と呼ばれます。
エンケの間隙には、衛星パン(直径約28km)がみえています。エンケの間隙の内側の端近くにみえる明るい点は背景の恒星です。
なおプロメテウスとパンのクローズアップ画像については、以下の記事をご覧ください。
→「土星の小衛星プロメテウスの最高解像度画像」
→「まるで空飛ぶ円盤? 奇妙な形の土星の衛星パン」
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute