
この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、惑星状星雲NGC 5307が映っています。NGC 5307はケンタウルス座の方向、7900光年の距離にあります。画像はハッブル望遠鏡のWFPC2(広視野惑星カメラ2)で撮影されました。
惑星状星雲は、太陽と同じくらいの質量の星の晩年の姿です。太陽程度の質量の恒星は年老いると膨らんで赤色巨星になります。そしてその後、外層のガスが周囲へ放出されていきます。惑星状星雲は、中心に残された星の「芯」からの紫外線によって、周囲に広がったガスが電離して輝く天体です。惑星状星雲の状態は1000〜数万年程度しか続かず、太陽が主系列星である期間が100億年ほどであることと比べると、ほんの束の間の出来事です。
画像の赤は窒素、緑は水素、青は酸素からの光を表しています。NGC 5307では主に水素や酸素が広がっており、ところどころに窒素が映っています。
このIC 4593の画像は、惑星状星雲HE 2-47やNGC 5315、IC 4593などの画像とともに2007年に撮影、公開されたものです。
Image Credit: NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)
(参照)NASA