100万枚以上の画像をつなぎ合わせ、地球からほど近い5つの星形成領域をとらえた画像が作成されました。ESO(ヨーロッパ南天天文台)パラナル天文台のVISTA望遠鏡で撮影されたものです。
撮影はVISTA望遠鏡の赤外線カメラVIRCAMを使って行われました。可視光では塵に阻まれて見えない領域も、塵を透過する赤外線であれば内部を探ることができます。画像には、高密度な塵の領域、輝く星雲、新しく生まれた星などが映し出されています。
「VISION」と呼ばれる今回のサーベイでは、オリオン座、へびつかい座、カメレオン座、みなみのかんむり座、おおかみ座にある星形成領域が観測されました。それらの星形成領域は地球から1500光年未満の距離にあります。
VSIONでは、同じ領域が繰り返し観測されました。そのため、若い星が、自らが生まれた星雲からどのように移動していくのかを知ることもできるとのことです。
へびつかい座の星形成領域「L1688」。この画像は、今回紹介した赤外線画像の中で特に巨大なもので、オリジナル画像は29,366×17,741ピクセルもあります。
こちらはL1688の同じ範囲を可視光でとらえた画像です。
こちらはL1688の赤外線画像の一部のクローズアップ。
おおかみ座の星形成領域「おおかみ座2(Lupus 2)」。
おおかみ座の星形成領域「おおかみ座3(Lupus 3)」。
こちらは、おおかみ座3の同じ範囲を可視光でとらえた画像です。
カメレオン座の天体「HH 909A」。
カメレオン座の天体「IRAS 11051-7706」。
みなみのかんむり座の「コロネット星団」。
こちらはコロネット星団の同じ範囲を可視光でとらえた画像です。
(参照)ESO