ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた星雲に囲まれた大質量星団 35 Years of Hubble Images(Year 21) | アストロピクス

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた星雲に囲まれた大質量星団 35 Years of Hubble Images(Year 21)

この画像にはガスと塵の雲に取り囲まれた、明るく輝く若い星々の集団が映っています。「NGC 3603」と呼ばれるこの星雲は、りゅうこつ座の方向、2万光年の距離にあります。

星団内の星の多くはほぼ同時に誕生しました。ただし、大きさや質量、温度や色などはさまざまです。星の寿命は質量によって異なります。そのため同じ年齢の星団にはさまざまな段階の星が存在しています。

この星団には、知られている中で最大級の質量の星もいくつか含まれています。そのような巨大な星は、核融合の燃料である水素を早く消費してしまい、最終的には超新星爆発によってその生涯を終えます。

画像はハッブル宇宙望遠鏡のWFPC3(広視野惑星カメラ3)を使い、2009年8月と12月に撮影されたもので、2010年7月に公開されました。

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブルが撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。NGC 3603をとらえたこの画像は、21年目の画像として紹介されています。

(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧

(参考)「NGC 3603」関連記事一覧

Image Credit: NASA, ESA, R. O'Connell (University of Virginia), F. Paresce (National Institute for Astrophysics, Bologna, Italy), E. Young (Universities Space Research Association/Ames Research Center), the WFC3 Science Oversight Committee, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)

(参照)NASA(1)(2)