火星周回軌道から見た地球と月 | アストロピクス

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火星周回軌道から見た地球と月

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが撮影したものです。火星周回軌道から撮影した地球と月が映っています。マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEで2016年11月20日に撮影された4セットの画像から、地球と月それぞれの最も良い画像を組み合わせて作成された画像です。撮影時、火星と地球は約2億500万km離れていました。

月は明るく見えるように画像処理されています。月は地球よりもはるかに暗いため、地球の明るさに合わせてしまうとほとんど見えなくなります。またこの画像では、地球と月の大きさや位置関係は正確に再現されています。

HiRISEは、赤外線、赤、青緑の3つの波長帯で画像を撮影しています。冒頭の画像は、それぞれの波長を赤、緑、青に割り当てて色合成したものです。地球の画像中央の赤みを帯びて見える部分はオーストラリア大陸です。また上部の赤みを帯びた部分は東南アジア、左下の明るい部分は南極大陸です。

マーズ・リコネッサンス・オービターに限らず、これまでさまざまな惑星探査機が地球と月のツーショットを捉えてきました。アストロピクスでは、それらの画像をこちらの記事でまとめて紹介しています。

HiRISEのウェブページ(アリゾナ大学)では、HiRISEで撮影した画像を毎日1枚ずつ、HiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介しています。この画像は2017年1月に公開されていましたが、2021年9月11日のHiPODとして改めて紹介されたものです。

Image Credit: NASA/JPL/UArizona

(参照)HiRISEJPL