この画像には、火星の表面でみられた奇妙な形の石が映っています。その形は、まるでページをめくる途中の本のようです。
画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが、2023年4月15日に撮影しました。石の大きさは1cmほどで、ロボットアームの先端に取り付けられているカメラ「MAHLI」でクローズアップ撮影したものです。この石には「テラ・ファーム(Terra Firme)」との愛称が付けられました。
こちらはアナグリフ画像です。赤青メガネでみると立体的に見えます。
「テラ・ファーム」は、かつて火星表面に水があったころ、岩石の割れ目から水がしみ込んで硬い鉱物が沈殿してできたとみられています。長い年月の間に、やわらかい岩石が削られ、硬い部分だけが残ったのです。
キュリオシティが過去に見つけた奇妙な石
キュリオシティは、これまでにも奇妙な形をした石をいくつか撮影したことがあります。
サンゴかサボテンのような形をしています。2022年2月25日に撮影。詳しくは→「火星探査車キュリオシティが見つけた奇妙な形の石」
枯れ枝か廃材のように見える棒状の構造が地面から突き出しています。2022年5月15日に撮影。詳しくは→「まるで枯れ枝? 廃材? 火星探査車が発見した奇妙な岩」
トゲのような突起が、水平方向に岩から突き出しています。2023年4月8日に撮影。詳しくは→「NASAの探査車、火星の岩石から突き出すトゲのような突起を撮影」