この画像は、火星探査車パーサヴィアランスが撮影したものです。空に映る円弧状の明るい部分は「火星の虹」ではないかとSNSで話題になっていました。しかし火星探査車パーサヴィアランスのTwitter公式アカウントは「虹」説を否定しています。
虹は、太陽光が丸い水滴で反射や屈折することによって生じます。火星には凝縮するだけの水分がなく、大気中に液体の水が存在するには寒すぎます。また虹は太陽とは反対側に現れますが、撮影時の状況はそのようにはなっていませんでした。
パーサヴィアランスのツイートによると、これはレンズフレア(レンズやカメラ内で反射した光)であるとのことです。
なお画像は、パーサヴィアランスのハザードカメラ(Hazcam)で2021年4月4日に撮影されたものです。ローバーには車体の前と後ろに、障害物を検知するためのHazcamが取り付けられています。パーサヴィアランスの別のツイートによると、前側のHazcamには日除けがありますが、後ろ側のHazcamには日除けがないためこのような光が映り込んだようです。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech