パーサヴィアランスの着陸予定範囲は過去ミッションより極狭! | アストロピクス

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パーサヴィアランスの着陸予定範囲は過去ミッションより極狭!

NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機パーサヴィアランス(Perseverance)が2021年2月18日に火星のジェゼロ・クレーターに着陸する予定になっています。上の画像は、そのパーサヴィアランスの着陸予定の範囲を、過去のNASAの着陸機(ランダー)や探査車(ローバー)と比べたものです。

ベースの画像はESA(ヨーロッパ宇宙機関)の火星探査機マーズ・エクスプレスが撮影したものです。パーサヴィアランスはジェゼロ・クレーターのデルタ地帯付近に着陸します。

パラシュートの展開時期を、宇宙機の速度ではなく目標までの距離に基づいて決定する新しいアルゴリズムを採用することにより、パーサヴィアランスで予定されている着陸範囲は7.7×6.6kmとなっており、過去のミッションと比べてかなり範囲が狭くなっています。パーサヴィアランスはまた、降下中にメモリに保存された地図を利用して、着陸楕円内にある危険を回避します。

1997年7月に、エアバッグを利用して火星に着陸したマーズ・パスファインダーの着陸範囲は200×70km、2008年5月に着陸したフェニックス、2018年11月に着陸したインサイトの着陸範囲は130×27kmでした。2012年8月に着陸したキュリオシティはそれらよりも狭く25×20kmでした。

※Perseveranceは媒体によって「パーセベランス」「パーシビアランス」「パーセヴェランス」などと表記されています。

Image Credit: ESA/DLR/FU-Berlin/NASA/JPL-Caltech

(参照)Planetary Photojournal