「キャッツアイ星雲(NGC 6543)」と呼ばれる惑星状星雲を、ハッブル宇宙望遠鏡とユークリッド宇宙望遠鏡がとらえた新たな画像が公開されました。キャッツアイ星雲は、りゅう座の方向、地球から4400光年の距離にあります。惑星状星雲は、太陽程度の恒星の晩年の姿です。

こちらはユークリッド望遠鏡が近赤外線と可視光で、キャッツアイ星雲とその周辺をとらえた画像です。明るく輝く星雲のまわりに、色鮮やかなガス片が広がっているのが映っています。それらのガス片は、中心にある星雲が形成される前に恒星から放出されたものです。画像には遠方にある銀河も数多く映り込んでいます。

こちらはハッブル望遠鏡が可視光でキャッツアイ星雲の詳細をとらえた画像です。同心円状のシェル(殻)や高速ガスのジェット、衝撃波の相互作用によって形成された高密度の塊など、非常に複雑な構造が映し出されています。最近取得されたデータではありませんが、これまで使われたことのないデータを使いつつ、最先端の画像処理を施して作成された画像です。
太陽程度の質量の恒星は、年老いるとふくらんで「赤色巨星」になります。その後、星の外層のガスが宇宙空間へ放出されます。星の中心に残された「芯」からの紫外線によって、周囲に放出されたガスが電離して輝く天体が惑星状星雲です。
ハッブル望遠鏡の画像はACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたものです。今回紹介した画像は、ハッブル望遠鏡の「今月の1枚(Picture of the Month)」として2026年3月3日に公開されました。
(参考)
「いくつもの同心円状の構造をもつキャッツアイ星雲」(以前紹介したハッブル宇宙望遠鏡撮影の画像)
「ハッブル宇宙望遠鏡」関連記事一覧
ハッブル宇宙望遠鏡今月の1枚
(参照)ESA/Hubble、NASA

大宇宙 写真集500【改訂新版】
探査機が見た太陽系【第4版】
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がみた宇宙【改訂版】