この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターがとらえたもので、火星の南半球にあるヘラス平原の中央付近のごく一部の領域が映し出されています。
画像下側は斜面になっており、そこにジグザグの溝が多数みられます。火星の高緯度地方は、冬になると二酸化炭素の氷(ドライアイス)の霜に覆われます。画像に映る斜面の溝は、そのドライアイスが砕けた塊が滑り落ちたり転がったりした跡だと考えられています。
マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEのウェブページ(アリゾナ大学)では、HiRISEで撮影した画像を毎日1枚ずつ、HiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介しています。この画像は2017年8月12日に撮影されたもので、2024年5月11日のHiPODとして紹介されました。
Image Credit: NASA/JPL/UArizona
(参照)HiRISE