ハッブルが捉えたカリーナ星雲のクローズアップ | アストロピクス

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ハッブルが捉えたカリーナ星雲のクローズアップ

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたカリーナ星雲のクローズアップです。以前アストロピクスで紹介した、こちらの画像に映る領域の一部を捉えたものです。

カリーナ星雲は、りゅうこつ座にある星形成領域です。生まれてまもない幼い星が猛烈な輝きを放ち、その放射が周囲のガスを削り、奇妙な構造を作り出しています。画像右上に見られる塵の塊は、そのようにして形成されたものです。そこは新たに形成中の星の繭(まゆ)のような領域ではないかと見られています。

カリーナ星雲はほとんどが水素からできていますが、酸素や硫黄などの元素も存在します。これはカリーナ星雲の少なくとも一部が、核融合によってヘリウムより重い元素を作り出した前世代の星の残骸からできていることを示しています。

なお画像の中で最も明るく見える星は、カリーナ星雲内の星ではなく前景にある星です。

画像は2011年7月4日にリリースされたハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA

(参照)ESA/Hubble