ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、ばら星雲のクローズアップ 打ち上げ35周年記念画像(3) | アストロピクス

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、ばら星雲のクローズアップ 打ち上げ35周年記念画像(3)

この画像はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年記念で公開された画像の1枚で、ばら星雲のごく一部が映し出されています。ばら星雲は、いっかくじゅう座の方向、5200光年離れたところにある巨大な星形成領域です。ばら星雲の直径は100光年ありますが、画像はそのうちの幅4光年の範囲が映っています。

画像には、塵をまとった水素ガスの暗い雲がシルエットのように見えています。それらの雲は、ばら星雲の中心にある大質量星を含む散開星団NGC 2244からの激しい放射によって侵食されて形成されました。

画像右上、暗い雲の先端付近でに赤い光が見えます。これは星から噴出したプラズマのジェットが周囲の低温の雲に衝突した結果生じた衝撃波によって生み出されたものです。

(参考)
打ち上げ35周年記念画像(1) 火星
打ち上げ35周年記念画像(2) 惑星状星雲NGC 2899
「35 Years of Hubble Images」記事一覧

Image Credit: NASA, ESA, STScI; Image Processing: Joseph DePasquale (STScI)

Image Credit: NASA, ESA, STScI, DSS; Image Processing: Joseph DePasquale (STScI)
Image Credit: NASA, ESA, STScI, DSS; Image Processing: Joseph DePasquale (STScI)

こちらの画像は、地上の望遠鏡で撮影されたばら星雲の画像を使い、冒頭のハッブル宇宙望遠鏡の画像の場所を示したものです。ばら星雲は中央の星々からの紫外線により水素が電離して光っています。

(参考)美しく輝く「ばら星雲」と散開星団NGC 2244 ダークエネルギーカメラで撮影

(参照)NASA(1)(2)