火星のタルシス地域には巨大火山が3つ並んでいます。そのうちの1つ「パボニス山」山頂のカルデラの一部を、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機2001マーズ・オデッセイがとらえたものです。
地球の火山では、大規模な噴火によって地下のマグマだまりが空洞になり崩落することでカルデラが形成されるのが一般的です。火星の火山の山頂にあるカルデラも、同様な過程で形成されているものとみられます。パボニス山のカルデラの直径は約45kmで、富士山の裾野が収まってしまうほどの広さです。深さは約4.5kmあります。
画像は2002年9月26日に撮影されました。なおマーズ・オデッセイは2001年10月に火星へ到着し、現在も稼働し続けている現役最古参の火星探査機です。
Image Credit: NASA/JPL/ASU