探査車キュリオシティがとらえた火星の日没 | アストロピクス

探査車キュリオシティがとらえた火星の日没

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが、火星の夕景をとらえたものです。8年前の今日、2015年4月15日に撮影されました。

地球では昼間の空は青く、夕方の空は赤く見えます。一方、火星では昼間の空は赤く、夕方の空は青っぽく見えます。

火星の空には細かい塵が舞っており、昼間は太陽光の赤い波長の光が大気中の塵に散乱して赤く見えます。一方、夕方になって太陽の位置が低くなると、太陽からの光が大気中を進む距離が長くなるため、火星の地表に太陽光が届く前に赤い光が散乱し切ってしまい、青い光だけが地表に届きます。火星の夕景の空が青っぽく見えるのはそのためです。

こちらは、冒頭の画像を含めた一連の画像をつなげたものです。太陽が地平線に沈んでいくにしたがい、空が暗くなっていくのが分かります。最初と最後の画像は6分51秒の間隔が空いています。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS/Texas A&M Univ.

(参照)Planetary Photojournal