
この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた球状星団M72です。M72は、みずがめ座の方向、約5万光年の距離にあります。球状星団は数万から数百万個の星が球状に集まった星団で、天の川銀河には160個ほどの球状星団が知られています。
ハッブル宇宙望遠鏡は2025年4月で打ち上げ35周年を迎えました。ハッブル望遠鏡のESA(ヨーロッパ宇宙機関)側のウェブサイトでは、打ち上げ35周年記念の一環として、過去に公開されたハッブル宇宙望遠鏡撮影の天体について、新たに作成した画像を公開してきました。
M72の画像は2010年4月22日に公開されたことがあります。これは、ハッブル望遠鏡の「Picture of the Week(今週の1枚)」シリーズの第1弾の画像で、それから15年にわたり毎週1枚ずつ、合計約800枚の画像が公開されてきました。2010年公開の画像は次の記事をご覧ください→「ハッブルがとらえた5万光年の距離にある球状星団M72」
今回公開されたM72の画像で、青い星はもともと大質量星で、燃料となる水素の多くを消費して高温になったものです。一方、赤く明るい星は、比較的小質量の星が晩年に膨らんで赤色巨星になったものです。
画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)とACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年4月21日に公開されました。
(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Sarajedini, G. Piotto, M. Libralato
(参照)ESA/Hubble