おひつじ座の渦巻銀河NGC 976 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 | アストロピクス

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おひつじ座の渦巻銀河NGC 976 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

画面全体に広がっている銀河は、おひつじ座の方向、約1億5000万光年の距離にある渦巻銀河NGC 976です。ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されました。

穏やかそうな外観にもかかわらず、この銀河では超新星爆発が観測されたことがあります。超新星爆発は大質量の星が最期に起こす大爆発で、短時間ではあるものの銀河全体に匹敵するほどの明るさになるほどの激しい現象です。

先日紹介した渦巻銀河NGC 105渦巻銀河UGC 9391と同じように、NGC 976でも「セファイド変光星(ケフェウス座δ型変光星)」と呼ばれる種類の変光星が見つかっており、かつ「Ia型超新星」が観測されている銀河でもあります。

セファイド変光星やIa型超新星は、銀河までの距離を測定するために使われます。セファイド変光星に比べてIa型超新星の方が、より遠方の天体の距離を測定するために利用されます。NGC 976などのように両者が観測されている銀河は、2つの距離測定技術を互いに較正できる自然の実験場とでもいうことができます。

画像は2022年1月10日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Jones, A. Riess et al.

(参照)ESA/Hubble