この画像は「ほ座超新星残骸」の一部をとらえたものです。南米チリにあるESO(ヨーロッパ南天天文台)パラナル天文台にあるVST(VLTサーベイ望遠鏡)に搭載された2億5600万画素のカメラ「OmegaCAM」で撮影されました。約800光年の距離にあるほ座超新星残骸は、地球から最も近くにある超新星残骸の1つです。
画像にはたくさんの星のほか、赤いガス状の雲が全体に広がっており、フィラメントがからみ合い複雑なネットワークを形成しています。約1万1000年前、大質量星が超新星爆発を起こし、星の外層のガスを吹き飛ばしました。爆発による衝撃波は周囲のガスを圧縮し、画像に見られるようなフィラメントの複雑なネットワークが形成されました。
画像は2023年5月29日に、ESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。
アストロピクスでは、OmegaCAMで撮影したほ座超新星残骸の、より広範囲が映る画像を紹介したことがあります。→(参考記事)地球に最も近い残骸の一つ「ほ座超新星残骸」の超高解像度画像
Image Credit: ESO/VPHAS+ team. Acknowledgement: Cambridge Astronomical Survey Unit
(参照)ESO