
この画像には、地球に最も近い惑星状星雲の一つである「らせん星雲(NGC 7293)」が映っています。らせん星雲は、みずがめ座の方向、約650光年の距離にあります。画像はハッブル宇宙望遠鏡と、アメリカ、キットピーク国立天文台の0.9m望遠鏡のデータを組み合わせたものです。
ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブルが撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。2003年に公開されたこの「らせん星雲」の画像は、14年目の画像として紹介されています。
惑星状星雲は、太陽程度の質量の星の最期の姿です。年老いて膨らみ赤色巨星となった後、星の外層のガスが放出されてまわりに広がり、やがて星の中心に残された白色矮星からの紫外線によって周囲のガスが電離して輝く天体が惑星状星雲です。
画像では、らせん星雲の赤みを帯びたリング状の雲の内側に沿って、彗星のような形をした暗い雲が多数見られます。それらは中心の白色矮星へ向かっているかのような形をしています。それらは、中心星からの高温の恒星風が、ガスや塵からなる冷たい雲に激しく吹き込むことによって形成されました。
Image Credit: NASA, NOAO, ESA, the Hubble Helix Nebula Team, M. Meixner (STScI), and T.A. Rector (NRAO).
(参考)「らせん星雲」記事一覧