NASA(アメリカ航空宇宙局)は2026年2月27日、ジャレッド・アイザックマン長官らが記者会見を行い、有人での月着陸を目指すアルテミス計画の進め方について変更することを発表しました。
打ち上げ間隔を短縮

無人でのアルテミス1からアルテミス2まで3年以上の間が空いていました。このように打ち上げの間隔が大きくなることが作業員の技術の習熟度の低下などを招いていると指摘。打ち上げ間隔を1年以内(できれば10か月程度)にすることを目指します。
SLSロケットについては、これまでミッションごとに仕様を変更する予定でしたが、今後は「ブロック1」に近い構成に標準化するとしています。ミッションごとに「芸術作品」のように造りかえるのではなく、標準化することで製造を加速し、打ち上げ頻度を上げることを目指しています。
地球低軌道で宇宙船と月着陸船のドッキングなどをテスト
NASAは現在、有人で月まで往復するアルテミス2ミッションを進めており、早ければ4月上旬に打ち上げる予定です。その後のアルテミス3以降のミッションの内容も再編されました。
アルテミス3は2027年半ばの打ち上げを目指します。これまでアルテミス3では有人での月面着陸を目指していましたが、地球低軌道(LEO)でのランデブー・ドッキング試験に変更されました。地球を周回する軌道で、オリオン宇宙船と、スペースXあるいはブルーオリジン(またはその両者)のHLS(有人月着陸システム)との統合運用を確認し、生命維持システムや新型宇宙服の試験なども実施します。月面着陸に挑む前にリスクを洗い出すことが目的です。これはアポロ計画の際、前段階のマーキュリー計画やジェミニ計画も含め、段階的に試験を繰り返した手法にならうものだとしています。
その後、2028年の早い時期と遅い時期の最大2回、アルテミス4、5で月面着陸に挑む予定。それ以降は年に1回以上の月面着陸を目指すとしています。
(参考)半世紀ぶり有人月飛行、アルテミス2ミッション10日間の日程ガイド
Image Credit: NASA

大宇宙 写真集500【改訂新版】
探査機が見た太陽系【第4版】
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がみた宇宙【改訂版】