ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた惑星状星雲NGC 6886。や座の方向、1万1000光年の距離にあります。
太陽の0.8〜8倍程度の質量の星は、核融合反応の燃料の水素を使い果たすと膨張して赤色巨星になります。やがて赤色巨星の外層のガスが離れていき、中央に星の“芯”が残されます。周囲に放出されたガスが、星の“芯”からの紫外線を受けて電離して輝くようになった天体が惑星状星雲です。
惑星状星雲の段階は通常、数万年続きます。惑星状星雲に存在する元素を調べることで、研究者は元の星の科学組成を決定することができます。研究によると、NGC 6886の元の星は太陽に似ていたかもしれないと見られています。
2011年1月10日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA
(参照)ESA/Hubble