この画像に大きく映っているのは、棒渦巻銀河NGC 6872です。NGC 6872は、すぐ左上にある小さな銀河と相互作用しています。小さな銀河は、NGC 6872から奪い取ったガスを、自らの銀河中心にある超巨大ブラックホールへ供給している可能性があります。
画像はハッブル宇宙望遠鏡の可視光画像(赤、緑、青)と、チャンドラX線望遠鏡からのX線(紫)を組み合わせたものです。チャンドラのX線データは、高温ガスをあらわしています。
NGC 6872は直径が52万2000光年もあり、私たちの天の川銀河の5倍以上も大きな銀河です。NGC 6872よりも大きな銀河は、NGC 262(直径130万光年)しか知られていません。
(参考記事)相互作用により非常に細長く腕が伸びた銀河NGC 6872と伴銀河IC 4970
1999年7月に打ち上げられた、NASA(アメリカ航空宇宙局)のチャンドラX線望遠鏡は、2024年7月で25周年を迎えました。打ち上げ25周年を記念して、チャンドラ望遠鏡のX線データを含む25点の新たな画像が公開されました。冒頭の画像は、その25点のうちの1枚です。
Image Credit: X-ray: NASA/CXC/SAO; Optical: NASA/ESA/STScI; Image Processing: NASA/CXC/SAO/J. Schmidt, L. Frattare, and J. Major