土星の衛星タイタンでみられたメタンの湖の輝き

この画像は土星探査機カッシーニが、土星の衛星タイタンを近赤外線で撮影したものです。画像中央に「Kivu Lacus」と名付けられた湖が太陽光を反射して輝いているのが映っています。

地球で湖や海を形成しているのは水ですが、タイタンでは、メタンやエタンなどの炭化水素が液体となって海や湖を形成しています。Kivu Lacusはタイタンの北極付近にある、幅77.5kmほどの比較的小さな湖です。

画面中央の明るく白い部分が、湖の輝きを示しています。ピンク色の領域は、湖で反射された太陽光が上空のもやを下から照らしている部分です。

このような湖面の反射は、可視光では見ることができません。画像は波長5μm、2.8μm、2.0μmで撮影した画像を赤、緑、青に割り当てて合成した擬似カラー画像です。

画像は2012年7月24日に撮影されました。撮影時、カッシーニ探査機はタイタンから3万kmの距離に位置していました。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona/University of Idaho

(参照)Planetary Photojournal