マーズ・オデッセイがとらえた火星のマリネリス峡谷 | アストロピクス

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マーズ・オデッセイがとらえた火星のマリネリス峡谷

Image Credit: NASA/JPL/ASU
Image Credit: NASA/JPL/ASU

この画像は、火星にある巨大な峡谷「マリネリス峡谷」の全体像をとらえたものです。NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機2001マーズ・オデッセイが撮影した画像をもとにモザイク合成して作られました。赤外線で撮影された画像です。

マリネリス峡谷は長さ2000km以上、深さ8kmにも及ぶ大峡谷で、地殻変動によってできた亀裂だと考えられています。稚内と鹿児島の直線距離が1800kmほどですから、それよりも長い峡谷ということになります。

なおこの画像を撮影した2001マーズ・オデッセイは、その名の通り2001年4月7日に打ち上げられ、同年10月24日に火星の周回軌道に入りました。それ以来、20周年を迎えてもなお、マーズ・オデッセイは現役で活躍中です。火星の観測だけでなく、火星表面に降りて観測を行う着陸機や探査車と地球との間の通信を中継する役割も果たしてきました。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech
Image Credit: NASA/JPL-Caltech

こちらの図は、マーズ・オデッセイのこれまでの働きをまとめたものです。火星周回軌道への投入以降、マーズ・オデッセイはこれまで8万8000回、火星を周回してきました。また16テラビットの科学データを地球に送信してきました。

16テラビットのうち、1テラビットは火星表面のミッションの中継データです。マーズ・オデッセイがデータを中継したミッションは、フェニックス、インサイト、スピリット、オポチュニティ、キュリオシティ、パーサヴィアランスの合計6つの着陸機や探査車です。

(参照)Mars Odyssey Mission THEMISMars Exploration Program