銀河の中には、リング状の構造を持つ珍しい銀河があります。そのような銀河は「リング銀河(環状銀河)」と呼ばれます。リング銀河の例としては、車輪銀河が有名です。(参考)ウェッブ望遠鏡がとらえた「車輪銀河」
どのようにしてリング状の構造を持つに至ったのか、その起源には諸説あります。有力なのは、銀河同士の衝突・合体の結果という説です。
冒頭の画像は、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)で撮影されたものです。画像の中央には、リング銀河の中でも非常に珍しい、3つのリングがあるようにみえる銀河が映っています。この銀河は、地球から約8億光年の距離にあります。
すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山頂付近に設置されている、口径8.2mの巨大望遠鏡です。すばる望遠鏡は、1999年1月のファーストライト以来、2024年で25周年を迎えました。25周年を記念して、国立天文台は2024年4月から毎月2枚ずつ、すばる望遠鏡が撮影した天体画像を紹介しています。今回紹介した画像は、2024年11月6日に、すばる望遠鏡のウェブページで紹介されたものです。
Image Credit: 国立天文台
(参考記事)
すばる望遠鏡25周年記念画像
「環状銀河」記事一覧
(参照)すばる望遠鏡