うお座の極リング銀河「NGC 660」 すばる望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、うお座の方向、約4400万光年の距離にある渦巻銀河NGC 660です。すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)で撮影されました。

NGC 660では、大きく広がるリング状の構造が、垂直に近い角度で渦巻銀河を取り囲むように分布しています。このような構造の銀河は「極リング銀河」と呼ばれます。

青く輝くリングの中では活発に星が形成されています。また暗い帯状に見えるリング内の塵(ダスト)が、銀河円盤の暗い帯状のダストレーンと交差しているのも見えています。中心の銀河がほかの銀河と相互作用した結果、リングが形成されたと考えられています。

すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山頂付近に設置されている口径8.2mの巨大望遠鏡です。すばる望遠鏡は、1999年1月のファーストライト以来、2024年で25周年を迎えました。25周年を記念して、国立天文台は2024年4月から毎月2枚ずつ、すばる望遠鏡が撮影した天体画像を紹介しています。今回紹介した画像は、2024年10月16日に、すばる望遠鏡のウェブページで紹介されたものです。

Image Credit: 国立天文台

(参考記事)
すばる望遠鏡25周年記念画像

(参照)すばる望遠鏡