さそり座の球状星団ターザン1 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた球状星団ターザン1(Terzan 1)。ターザン1は、さそり座の方向、約2万2000光年の距離にあります。画像は2022年10月10日に、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

球状星団は数万から数百万個の星が、比較的狭い範囲に球状に集まった星団です。天の川銀河にはそのような球状星団が約160個知られています。ターザン1は、トルコ系アルメニア人の天文学者Agop Terzanによって、1966年から1971年にかけて発見された11個の球状星団の1つです。

ターザン(Terzan)の名で呼ばれる球状星団は11個ありますが、番号としてはターザン1からターザン12までが付けられています。これはAgop Terzanが、1968年に発見していたターザン5を1971年に再発見し、ターザン11と名付けたことに起因しています。

ちなみにハッブル望遠鏡が撮影したターザン2ターザン4ターザン9の画像については、アストロピクスでも紹介したことがあります。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)とACS(掃天観測用高性能カメラ)を使い、可視光と赤外線で撮影されました。可視光を青、赤外線を緑と赤に割り当てて色合成したものです。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Cohen

(参照)ESA/Hubble