火星の南極で地中から噴き出して風に流された塵 | アストロピクス

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火星の南極で地中から噴き出して風に流された塵

火星の自転軸は約25度傾いており、地球と同じように季節変化があります。火星の極地では、冬になると二酸化炭素の氷(ドライアイス)におおわれます。そして春になると地中にある二酸化炭素の氷が昇華して炭酸ガスがたまります。ガスの圧力が高まると、やがて塵とともに地表に噴出します。

NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが火星の南極冠をとらえたこの画像には、そのようにして噴き出した塵が映し出されています。暗い塵が右下方向へ流されていることから、噴出時に風が左上から吹いていたことが分かります。

マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載されたHiRISEというカメラのウェブページでは、HiRISEで撮影した画像を毎日1枚ずつ、HiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介しています。冒頭の画像は2020年4月27日に撮影されたもので、、2020年5月28日のHiPODとして紹介された画像です。

Image Credit: NASA/JPL/UArizona

https://www.uahirise.org/ESP_064469_0945