うみへび座の青い銀河とアインシュタイン・リング ハッブル望遠鏡が撮影 | アストロピクス

うみへび座の青い銀河とアインシュタイン・リング ハッブル望遠鏡が撮影

この画像はハッブル宇宙望遠鏡が、うみへび座の一部をとらえたもので、地球からさまざまな距離にある天体が映っています。

画像の下の方には、「LEDA 803211」と呼ばれる銀河が大きく映っています。この銀河は、地球から6億2200万光年離れたところにあります。銀河円盤の周囲にある多数の星団も見えています。

その銀河の円盤の中に、放射状に伸びたすじ(回折スパイク)を伴う明るい星が映っています。これはLEDA 803211の星ではなく、私たちの天の川銀河の中にある星です。画像には同じように、回折スパイクを伴う星がいくつも映っていますが、いずれも天の川銀河にある星たちです。

画像の右上には、リングのような天体が映っています。これは手前にある銀河の重力レンズ効果によって、遠方にある銀河の像がゆがんで見えているものです。リング状に見えているのは、宇宙誕生25億年後の銀河です。このように重力レンズによってリング状に見える天体は「アインシュタイン・リング」と呼ばれます。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年1月6日に公開されました。

(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Erb

(参照)ESA/Hubble