ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた惑星状星雲IC 4593

この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、惑星状星雲IC 4593が映っています。IC 4593はヘルクレス座の方向、7900光年の距離にあります。画像はハッブル望遠鏡のWFPC2(広視野惑星カメラ2)で撮影されました。

惑星状星雲は、太陽と同じくらいの質量の星の晩年の姿です。太陽程度の質量の恒星は年老いると膨らんで赤色巨星になります。そしてその後、外層のガスが周囲へ放出されていきます。惑星状星雲は、中心に残された星の「芯」や白色矮星からの紫外線によって、周囲に広がったガスが電離して輝いた天体です。惑星状星雲の状態は1000〜数万年程度しか続かず、太陽が主系列星である期間が100億年ほどであることと比べると、ほんの束の間の出来事です。

画像の赤は窒素、緑は水素、青は酸素からの光を表しています。IC 4593では、水素や酸素が広がっており、ところどころに窒素が塊状に映っています。

このIC 4593の画像は、惑星状星雲HE 2-47NGC 5315などの画像とともに2007年に撮影、公開されたものです。

Image Credit: NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)

(参照)Hubblesite