ニュー・ホライズンズ探査機、史上5機目の50天文単位に到達!

NASA(アメリカ航空宇宙局)のニュー・ホライズンズ探査機が、2021年4月18日21時42分(日本時間)に太陽から50天文単位(太陽〜地球の50倍の距離、約75億km)に到達します。これまで50天文単位に到達した探査機は、パイオニア10号、11号、ボイジャー1号、2号の4機だけで、ニュー・ホライズンズ探査機は5機目となります。

ニュー・ホライズンズ探査機の想像図。Credits: NASA/JHUAPL/SwRI
ニュー・ホライズンズ探査機の想像図。Credits: NASA/JHUAPL/SwRI

50天文単位というと、光の速さ(秒速約30万km)でも7時間かかるほどの距離です。コマンドを送信しても探査機に届くのは7時間後、そしてそのコマンドが届いたかどうかを地球で確認できるのがさらにその7時間後になります。

ニュー・ホライズンズ探査機が、ボイジャー1号のいる方向を撮影した画像。Credits: NASA/Johns Hopkins APL/Southwest Research Institute
ニュー・ホライズンズ探査機が、ボイジャー1号のいる方向を撮影した画像。Credits: NASA/Johns Hopkins APL/Southwest Research Institute

50天文単位到達を記念して、ニュー・ホライズンズ探査機は2020年12月25日、ボイジャー1号が飛行している方向を撮影しました。画像が撮影されたとき、ボイジャー1号は太陽から152天文単位(約229億km)以上離れており、ニューホライズンズ探査機からは約180億km離れていました。ボイジャー1号自体は暗すぎて画像には映っていませんが、画像の黄色い円内にボイジャー1号が飛行しています。

ニュー・ホライズンズ探査機は2006年1月に打ち上げられました。打ち上げ時の速度は時速5万8500kmで、これまで打ち上げられた人工物の中で最速です(現在も記録は破られていません)。ニュー・ホライズンズ探査機は2007年2月に木星を通過し、2015年7月に史上初めて冥王星に接近して観測を行いました。その後2019年1月にはカイパーベルト天体のアロコスに接近しました。

ニュー・ホライズンズ探査機のチームは、日本のすばる望遠鏡のような巨大望遠鏡を使って、接近できそうなカイパーベルト天体を探索しています。機体の健康状態は良く、太陽風やカイパーベルトの環境、他のカイパーベルト天体のデータなどを収集しています。今年の夏には科学観測能力を向上させるため、ソフトウェアのアップグレードが予定されているとのことです。ニュー・ホライズンズ探査機に搭載されている原子力電池は、2030年代後半まで稼働できるだけの電力供給が可能になっています。2040年代には、ボイジャー1号、2号と同様に星間空間に入ると見られています。

(参照)NASA