
NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星ヘリコプター「インジェニュイティ」の総飛行時間が、2021年12月5日に行われた17回目の飛行を終えた時点で30分の大台をこえ30分48秒となりました。移動距離の合計は3592メートルになります。
直近の17回目の飛行では、ヘリコプターが着陸のため降下する際に通信が切れたため、飛行直後には機体の状態は確認できませんでした。しかしその後に得られたデータから、インジェニュイティが健全な状態にあることが確認されています。
インジェニュイティはもともと、最大5回の試験飛行を行う技術実証機として設計されていました。2021年4月19日の初飛行は、上昇してホバリング、そして下降するというものでした。その後の4回の試験飛行では横方向への移動も含めより長い時間の飛行が行われました。
6回目からは新たに運用実証段階に入り、上空からの地形の偵察など機能が、将来の惑星探査にどのように役立つかが調査されました。探査車パーサヴィアランスの科学チームが関心を寄せる岩石の露頭などの撮影なども行われました。
18回目の飛行は、早ければ12月15日に実施されることになっています。125秒間の飛行を行い、秒速2.5mで230mを移動する予定です。
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こちらは現在までのパーサヴィアランスの移動経路と、インジェニュイティの離着陸地点および飛行経路を示したものです。
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(参照)JPL