ジュノー探査機がとらえた合体しつつある2つの白斑と、大赤斑に次ぐ巨大嵐 | アストロピクス

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ジュノー探査機がとらえた合体しつつある2つの白斑と、大赤斑に次ぐ巨大嵐

NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーがとらえた木星表面のようす。木星の南半球を撮影したものです。

画像中央付近を走る茶色がかった色の帯の中で、画像中央左下あたりに白い楕円模様が2つ、ダルマのようにつながっているのが映っています。これらの白斑はどちらも反時計回りに回転する高気圧性の嵐で、両者は合体しつつあります。

2つの嵐のすぐ上に、白い大きな楕円模様が見えています。これは「オーバルBA」と呼ばれる嵐で、木星表面で大赤斑に次いで2番目に大きな高気圧性の渦です。2つの白斑が合体しつつあるのは、オーバルBAに近づいたことでその影響を受けた可能性があります。

ジュノー探査機は、53日間で木星を1周する軌道をまわっています。木星に最も近づくときは雲頂から5000kmほど、遠ざかるときは800万kmほどになります。上の画像は、ジュノーが24回目の最接近を行なった2019年12月26日に得られたものです。

ジュノー探査機は木星に最接近するたびに、搭載しているジュノーカムというカメラで木星表面を撮影しています。そのデータは一般に公開され、誰でも処理することが可能です。

この画像は“市民科学者”のTanya Oleksuik氏がジュノーカムのデータをもとに作成したものです。元の画像が撮影されたとき、ジュノー探査機は木星の雲頂から7万2200kmの距離のところに位置していました。

Image Credit: Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS、Image processing by Tanya Oleksuik, © CC BY

https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA23445