カッシーニ探査機がとらえた木星と衛星イオ(2000年12月12日撮影)

この画像は、土星探査機カッシーニが木星でフライバイした際に撮影したもので、木星の南半球と衛星イオが映っています。木星の表面にはイオの影が落ちています。

1997年10月に打ち上げられたカッシーニ探査機は2000年12月に木星でフライバイを行いました。木星への最接近は12月30日で、冒頭の画像はその直前の12月12日に撮影されたものです。

木星表面には「大赤斑」と呼ばれる高気圧性の巨大な渦が映り、木星の手前を衛星イオが横切っています。木星の表面にはイオの影が落ちています。画像の撮影時、カッシーニ探査機は木星から約1950万kmの距離に位置していました。

木星には「ガリレオ衛星」として知られる4つの大きな衛星があります。イオはガリレオ衛星の1つで、木星などの潮汐力により内部で熱が生じ、太陽系で最も火山活動が活発な天体になっています。

カッシーニ探査機は木星でフライバイののち土星へ向かい、2004年6月に土星の周回軌道に入りました。

Image Credit: NASA/JPL/University of Arizona

(参照)Planetary Photojournal