この画像に映っているのは、超新星残骸カシオペヤ座Aです。マゼンタはX線偏光観測衛星IXPEがとらえたX線の強度、青はチャンドラX線望遠鏡がとらえた高エネルギーX線を示しています。
IXPE(Imaging X-Ray Polarimetry Explorer)は、NASA(アメリカ航空宇宙局)とISA(イタリア宇宙機関)の共同ミッションで、2021年12月9日に打ち上げられたのち、1か月ほどかけて機能などの評価が行われました。冒頭のIXPEの画像は最初の科学的な画像で、1月11日から18日にかけてとらえられたデータから作られました。
IXPEは、X線の偏光を高感度で観測する世界初の衛星です。カシオペヤ座Aは、チャンドラX線望遠鏡をはじめ、これまで何度も観測されてきました。IXPEのイタリア側主任研究者であるINAF(イタリア国立天体物理研究所)のPaolo Soffitta氏は、「偏光データを分析し、超新星残骸についてさらなる知見を得ることをを楽しみにしています」と言います。
現在、IXPEのデータをもとにして、カシオペヤ座AのX線偏光マップが作られています。それにより、この超新星残骸でX線がどのように生じているのか、新たな手がかりが得られると見られています。
Image Credit: NASA/CXC/SAO/IXPE
(参考記事)チャンドラなどが見た超新星残骸「カシオペヤ座A」、天の川銀河で最も新しい超新星残骸カシオペヤ座A
(参照)NASA