ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた反射星雲内の原始星 | アストロピクス

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ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた反射星雲内の原始星

この画像は、カメレオン座の反射星雲IC 2631にある原始星「J1672835.29-763111.64」を、ハッブル宇宙望遠鏡が赤外線でとらえたものです。

原始星は、自らの重力によってガスが収縮する(重力収縮)際に重力エネルギーが解放されることで輝きます。さらに重力収縮が続き中心部が十分な高温・高密度になると、核融合反応が起きて一人前の恒星になります。あとに残されたガスや塵から惑星などが誕生します。

この画像は、312個の原始星を対象としたハッブル宇宙望遠鏡によるサーベイ観測の一環として撮影されました。それら312個の原始星は、赤外線天文衛星であるスピッツァー宇宙望遠鏡とハーシェル宇宙望遠鏡によって確認されたものです。原始星は、周囲にある塵に隠されてしまい可視光でははっきりと見ることはできませんが、熱エネルギーを大量に放射しているため赤外線で観測できます。

画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)から2021年11月17日に公開されました。

Credits: NASA, ESA, T. Megeath (University of Toledo), K. Stapelfeldt (Jet Propulsion Laboratory), and ESO; Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

左側の枠内の画像はIC 2631の全体像で、ESO(ヨーロッパ南天天文台)のMPG/ESO 2.2m望遠鏡で撮影されたものです。

Main Image Credit: NASA, ESA, T. Megeath (University of Toledo), and K. Stapelfeldt (Jet Propulsion Laboratory); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASA