NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーが、火星の周回軌道から2003年5月8日に撮影した地球と月です。他の惑星から地球が撮影されたのは、このときが史上初めてのことでした。
マーズ・グローバル・サーベイヤーは、1996年に打ち上げられ、翌97年9月に火星へ到着。火星を周回しながら2006年まで観測を続けました。
火星から見ると地球は太陽に近い軌道を公転しています。そのため、地球から見る金星と同じように、火星から見る地球は満ち欠けをします。上の画像では、地球と月の右半分が太陽光に照らされています。
地球の最上部で明るくなっている部分は北アメリカ中央部〜東部にある雲、地球の右側中央部で明るくなっている部分は南アメリカ北部にある雲です。その雲の上下の暗い領域は、メキシコ湾や南アメリカです。
月はマーズ・グローバル・サーベイヤーから見て地球の向こう側にあるため、表側(地球側)の月面が見えています。
ちなみに、他の惑星の表面から初めて地球を撮影したのは、NASAの火星探査車スピリットです。2004年3月8日に撮影されたその画像は、冒頭のマーズ・グローバル・サーベイヤーの画像とは異なり、火星の夜空に浮かぶ点として映っています。
Image Credit: NASA/JPL/Malin Space Science Systems