40年前に山体崩壊と大噴火を起こしたアメリカ、セントヘレンズ山の今

この画像は、アメリカ、ワシントン州南西部にあるセントヘレンズ山を宇宙から撮影したものです。地球観測衛星ランドサット8が2020年4月17日に撮影しました。まだ広く雪におおわれています。

セントヘレンズ山では今から40年前の1980年5月18日、大規模な山体崩壊や大噴火が発生しました。セントヘレンズ山は富士山にも似た円錐形の成層火山でしたが、山体崩壊によって山頂付近がえぐられて馬蹄形のカルデラができ、山の高さも400mほど低くなりました。爆風により山の北側が大きな被害を受け、また大量の火山灰による被害は広範囲に及びました。

この画像は、1984年(左)と2013年(右)にランドサット衛星がセントヘレンズ山の周辺を撮影したものです。1984年の画像を見ると山の北側の緑がなく、大きな被害を受けたことが見て取れます。2013年の画像からは、以前に比べて植生が復活してきたことが分かります。NASA(アメリカ航空宇宙局)のこちらのページでは、ランドサット衛星が撮影した1979〜2016年の衛星画像から、セントヘレンズ山周辺の年々の変化のようすを見ることができます。

NASA Earth Observatory images by Joshua Stevens, Robert Simmon, and Jesse Allen, using Landsat data from the U.S. Geological Survey.

https://earthobservatory.nasa.gov/images/146735/mount-st-helens