時速87万5000km以上で移動する銀河M86 〜 ハッブル宇宙望遠鏡の今週の1枚

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた銀河M86。M86が楕円銀河とレンズ状銀河のどちらに分類されるのかについては、はっきりしていません。

M86は、おとめ座銀河団を構成する銀河の1つで、地球から約5000光年の距離にあります。銀河団の中心に向かって、奥の方から地球の方へ時速87万5000km以上もの速度で移動しています。

M86が移動するときに、銀河団ガスによる圧力を受けてM86のガスがはぎ取られ、X線で輝く高温ガスの尾を作ります。このような現象は、動圧(ラム圧)によるガスのはぎ取りと呼ばれます。

たとえば渦巻銀河でガスがはぎ取られると、星の材料であるガスがなくなるため銀河円盤で星が生まれなくなってレンズ状銀河になると考えられています。このように動圧によるガスのはぎ取りは、銀河の進化にも関係しています。

2019年9月23日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, P. Cote et al.

https://www.spacetelescope.org/images/potw1938a/