可視光では見えない活動銀河核を持つ銀河NGC 7172 | アストロピクス

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可視光では見えない活動銀河核を持つ銀河NGC 7172

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 7172。暗い塵の帯が銀河全体を横切っているのが映っています。NGC 7172は、南天のみなみのうお座の方向、約1億1000万光年の距離にあります。

塵が銀河中心部を覆い隠しており、可視光で見る限り、ごく普通のエッジオン銀河(地球に対して銀河円盤が真横を向いた銀河)にしか見えません。しかし他の波長の光で調べたところ、NGC 7172が「セイファート銀河」と呼ばれるタイプの銀河であることが分かりました。セイファート銀河は、超巨大ブラックホールに落下する物質の重力エネルギーが解放されることで、非常に明るく輝く活動銀河核をもつタイプの銀河です。

画像はハッブル宇宙望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)とWFC3(広視野カメラ3)を使って撮影した画像を組み合わせたものです。2022年3月28日に、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, D. J. Rosario, A. Barth
Acknowledgement: L. Shatz

(参照)ESA/Hubble