この画像は、おうし座の方向、約450光年の距離にある「おうし座HL星」のまわりにある塵の円盤を、アルマ望遠鏡がとらえたものです。塵の円盤に隙間がいくつもあることが観測されました。その隙間では惑星が形成されつつあると考えられています。
円盤のガスや塵を材料として惑星は作られます。公転軌道にある塵などをかき集めながら惑星ができていきます。そのため、惑星ができつつある軌道のところは塵のない隙間になります。おうし座HL星は、誕生してからまだ100万経っていない若い星です。そのような若い星の周囲で惑星ができつつあるというのは、観測当時、理論的には想定外のことでした。
画像は、2014年10月にアルマ望遠鏡のアンテナの展開範囲を15キロメートルにしたときの試験観測によって得られたものです。当時の史上最高解像度となる、「視力2000」に相当する高解像度が実現されました。これは500km離れたところに置かれた野球のボールを見分けられるほどの視力に相当します。
Image Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)