太陽系外で放射線帯を初めて発見

太陽系では、地球など磁場をもつ天体のまわりに「放射線帯」と呼ばれる、高エネルギー粒子がトーラス状に分布している構造があります。カリフォルニア大学サンタクルーズ校などの研究チームは、太陽系外ではじめて放射線帯を発見したと発表しました。

研究チームは、こと座の方向、約20光年先にある褐色矮星「LSR J1835+3259」の周囲で放射線帯を発見しました。褐色矮星は質量が小さく、中心部で核融合は発生していない星です。

放射線帯の外径は木星の直径18個分に及び、最も明るい内側の領域は木星9個分離れています。放射線帯は木星より1000万倍ほど強力です。

観測は、ハワイからドイツにまたがる39台の電波望遠鏡を用いて地球規模の仮想的な望遠鏡を作って行われました。今回の発見は、惑星だけでなく褐色矮星や低質量星、さらに大質量星にも放射線帯が生じている可能性があることを示唆しているとのことです。【1分で読む宇宙ニュース】

Image Credit: Chuck Carter, Melodie Kao, Heising-Simons Foundation

(参照)Arizona State University