この画像はアメリカ、ノースウェスタン大学の研究チームによって最近発表された星形成の3Dシミュレーション映像の一場面です。
研究チームによればこの映像は、個々の星形成、そして原始星のジェットや星の放射、星風、コア崩壊型超新星爆発などからのフィードバックも考慮に入れた、太陽の2万倍の質量の巨大分子雲での星形成の初の数値シミュレーション映像とのことです。
この映像は「STARFORGE(STAR FORmation in Gaseous Environments)」という計算フレームワークによって作られました。STARFORGEの開発にあたっては、恒星のフィードバック過程の他にも、ガスの力学や磁場、重力、加熱と冷却など、さまざまな物理現象が計算されています。
研究チームのMichael Grudić氏は「他のモデルでは、星形成の場である星雲全体ではなく、星雲のごく一部分しか模擬できませんでした」と言います。今回のシミュレーションは、星が誕生するガス雲全体を模擬した初の高解像度モデルとのことです。
なお映像中の「Myr」は100万年のことで、たとえば「1.6Myr」は160万年を意味します。また「pc」は距離の単位「パーセク」を示す記号で、1パーセクは3.26光年です。
Credit: Northwestern University/UT Austin
(参照)Northwestern Now