1万1000年前の超新星が残した「ほ座超新星残骸」 | アストロピクス

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1万1000年前の超新星が残した「ほ座超新星残骸」

この画像に映っているのは、「ほ座超新星残骸」の一部です。大質量星が生涯の最後に起こした超新星爆発の残骸です。ガス状の赤い雲が、絡み合いながら美しく輝いています。

ほ座超新星残骸を残した超新星の光は、今から約1万1000年前に地球に届きました。超新星は当時、昼間でも見えるほど明るく輝いていたとみられます。この超新星残骸までの距離は800光年ほどで、地球に最も近い超新星残骸の1つです。

画像は、ESO(ヨーロッパ南天天文台)が2023年11月20日に「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開したものです。南米チリにあるESOパラナル天文台にあるVST(VLTサーベイ望遠鏡)に搭載された2億5600万画素のカメラ「OmegaCAM」で撮影されました。OmegaCAMを使って南天の天の川の散光星雲、若い星や進化した星などをマッピングする「VPHAS+(VST Photometric Hα Survey of the Southern Galactic Plane and Bulge)」というサーベイ観測の一環で撮影されたものです。

アストロピクスでは、OmegaCAMで撮影したほ座超新星残骸の、より広範囲が映る画像を紹介したことがあります。→(参考記事)地球に最も近い残骸の一つ「ほ座超新星残骸」の超高解像度画像

Image Credit: ESO/VPHAS+ team. Acknowledgement: Cambridge Astronomical Survey Unit

(参照)ESO