ヒトデのような形をした原始惑星状星雲 | アストロピクス

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ヒトデのような形をした原始惑星状星雲

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が原始惑星状星雲「IRAS 19024+0044」をとらえたものです。一生を終えようとしている星の周りを、ヒトデのような形をしたガスの雲が取り囲んでいます。

太陽程度の質量の星は年老いると赤色巨星になります。やがて赤色巨星の外層のガスが宇宙空間へ放出されていき、星の周囲にさまざまな形をしたガスと塵の雲を作り出します。高温の中心星からの紫外線によって周囲のガスが電離して光る天体は「惑星状星雲」と呼ばれます。

原始惑星状星雲は惑星状星雲になる前段階の天体で、中心星がまだそれほど高温ではなく周囲のガスが電離せず、星の光を反射したり散乱したりして輝いています。

原始惑星状星雲は短命で比較的珍しい天体です。この画像に映るIRAS 19024+0044は、中心星から5本の青いガス雲がヒトデの形のように伸びています。どうしてこのような形になったのかについて、いくつか説はありますがはっきりしたことは分かっていいません。

画像は2011年9月5日に、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされたものです。

Image Credit: ESA/Hubble, NASA and R. Sahai

(参照)ESA/Hubble