とかげ座の惑星状星雲「PN M 2-53」

この画像には、とかげ座の方向、約1万2000光年の距離にある惑星状星雲「PN M 2-53」が映っています。ハワイ、マウナケア山頂にあるジェミニ北望遠鏡で撮影されました。

「惑星状」星雲と呼ばれていますが、太陽系や系外惑星系にある惑星とは全く関係ありません。1700年代後半の天文学者が、このガス状の星雲を当時の望遠鏡で見たとき、惑星に似ていると考えたことから、そのように名付けられたのです。

実際には惑星状星雲は、太陽程度の恒星の寿命が尽きるころに形成される天体です。死にゆく星から放出されたガスや塵が、中心に残された星の「芯」によって照らされることで惑星状星雲となるのです。

この画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(National Optical-Infrared Astronomy Research Laboratory)から2021年3月31日にリリースされた「Images of the Week」です。

Credit:
International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA
Acknowledgements:
PI: Rafael Andrés Pignata (Universidad Nacional de Córdoba)
Image processing: T. A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), J. Miller (Gemini Observatory/NSF's NOIRLab), M. Zamani & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)

(参照)NOIRLab