
この画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車パーサヴィアランスが撮影したもので、空には火星の衛星の一つダイモス(デイモス)が見えています。2025年3月1日(着陸から1433火星日)に撮影されました。
火星にはフォボスとダイモスという二つの衛星があります。フォボスのサイズは26×22×18km、ダイモスのサイズは15×12×11kmと、どちらも非常に小さな衛星です。フォボスの方が火星に近く、火星の中心から9376kmのところを約7時間40分で公転しています。一方ダイモスは、火星の中心から2万3458kmのところを約30時間で火星を公転しています。
パーサヴィアランスは夜明け前のまだ暗い中で左ナビゲーションカメラを使い撮影。それぞれ3.28秒の露光時間で撮影された16枚の画像をカメラ内で合成した後で地球に送信されました。露光時間の合計は約52秒間。暗い中での長時間露光の撮影のため、デジタルノイズが多く見られます。
なお空にはダイモスのほかに、しし座のレグルスとアルギエバも映っています。

(参考記事)
火星の空に浮かぶ衛星フォボスと地球を探査車がとらえた
地球の月と火星の「月」、惑星表面からの見た目の大きさ比較
Image Credit: NASA/JPL-Caltech