この画像は、火星表面から見たときの火星の衛星フォボス、ダイモスの見た目の大きさと、地球表面から見たときの月の見た目の大きさを比較したものです。
火星にはフォボスとダイモスという2つの衛星があります。どちらも非常に小さな衛星で、フォボスの直径は22km程度、ダイモスの直径は12km程度しかありません。直径が3475kmの地球の月と比べると、直径が100分の1以下しかない非常に小さな衛星です。
しかし月が地球から約38万4400km離れているのに対し、フォボスは火星から9376km、ダイモスは2万3458kmしか離れていません。そのため地表からの見た目の大きさは、実際の大きさの割りに大きく見えます。
火星でもフォボスやダイモスによる日食が起きることがありますが、距離が地球より遠いため、火星から見る太陽の大きさは、地球から見る太陽の大きさの約3分の2〜2分の1ほどになります。そのことも相まって、フォボスの日食では意外に広い面積が隠れます。
左側のフォボスとダイモスの画像は、2013年8月1日にNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが撮影した画像です。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Malin Space Science Systems/Texas A&M Univ.