
この画像は、2025年3月14日に南北アメリカなどで発生した皆既月食時の月をとらえたものです。南米チリにあるセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)で撮影されました。現地での皆既月食は約66分間続きました。画像は、皆既月食の始まり、中間、終わりの段階の月が合成されています。
皆既月食は、月が地球の影を通過するときに発生します。皆既月食の際には、この画像のように月面が暗い赤色に見えます。これは地球の大気で屈折した、太陽光に含まれる赤い光が月面に到達するためです。(参考)皆既月食で月が赤く見えるのはなぜ?
なおこの皆既月食のとき、月面にいた月着陸船により、地球が太陽を隠す皆既日食が撮影されました。(参考)月面から見た「日食」 地球と太陽が作る「ダイヤモンドリング」を民間月着陸機が撮影
画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2025年3月19日に「Images of the Week」として公開された画像の1枚です。
Image Credit: CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/P. Horálek (Institute of Physics in Opava)
(参照)NOIRLab